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アウトマルクト(UITMARKT) ~アムステルダム」―オランダ式 アート・テイスティング―

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ユーロ経済危機に揺れる中、イタリアのオペラ界の殿堂「スカラ座」が政府の助成金がカットされ経営難に陥ったとか。ウイーンの国立歌劇場でも予算カットとの声が囁かれ、欧州各国で経済不調が文化・芸術へもたらす影響が深刻だ。もっともフランスやドイツ、スウェーデンなどのように削減策を取らずに活発に文化芸術活動を継続している国もあるが、ここオランダでもやはり芸術活動に対する補助金が大幅にカットされることになった。その結果、オーケストラやオペラ、ダンスカンパニー、シアターカンパニーなどの数が減り始め、映画祭の開催も少なくなる見通しだ。これまでオランダ政府が文化・芸術の普及に大きな役割を果たしてきただけに、各方面で大打撃となっている。

そんな中、オランダのアムステルダム市でUITMARKT(アウトマルクト)が開催された。毎年8月の最終週の週末、長い夏休みも終わりに近づいた頃に行われるこの行事、9月から始まる新シーズン到来を告げる一大アート・イベントとして人気を集めている。アーティストや文化関連団体が参加し、音楽・ダンス・オペラ・演劇・映画・文学(出版物)など向こう1年間のプログラムを紹介しようというもの。アムステルダム市内のダム広場、ライツェ広場、ミュージアム広場などをはじめ、公園やカナルハウスなどもその会場にと大変身する。今年は8月24、25、26日に開催され、なんと三日間で450,000もの人が集まったそうだ。

広場には各々の団体のブースが並び、今シーズンのイベント紹介のパンフレットやプログラムなどが配布される。劇場や野外ステージではクラシックコンサート、キャバレー(*日本のおじさんたちが行くキャバレーとは違います)、ジャズ、モダンダンス、子供向きショーなどが行われ、人気コメディアン、俳優、映画監督らも出演する。シーズンを前に「テイスティングをどうぞ!」とばかりに公演の一部を「試聴」「試見」させてくれるアイデアがユニークだ。気に入ればチケットを買ってくれるかもと期待してのことだろうが、テイスティングだからもちろん入場は無料というのも嬉しい。ワイン・テイスティングならぬこの「アート・テイスティング」、長い夏の休暇を終えエネルギー充電された市民にアート・シーズン到来を告げるには絶好のタイミングだろう。

不況のときだからこそ、こんな賑やかな光景が何とも心強い。

  • 小橋敦子 (ジャズピアニスト、翻訳家)
  • www.atzkokohashi.com
  • 2005年よりオランダ、アムステルダム在住

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